8月「波の勢い」

先日鎌倉から片瀬に向かって海岸線を車で走っていた時、風が強かったので波も案外大きかったのです。その波は、勢いよくどこまでも止まらない感じでしたが、浜辺にたどり着いたときは不思議とその勢いがなくなって、波はどこかに消えてしまっていました。
そのあとの波も次々と同じように、浜辺に来ると勢いがなくなり、消えてゆきました。
その時ふと頭に湧いてきたのは、日本における宣教のかたどりのようだなということでした。150年前に再び日本へキリスト教が入ってきた時、多くの人間やお金も入ってきて、キリストを伝えるために、教会、施設や学校などが次々とできたのですが、波と同じように砂浜という日本の社会を乗り越えることはありませんでした。つまりキリストへの信仰は、進んでいないかのような印象でした。
しかしそのような悲観的な見方はいけないと思って、見方をちょっと変えてみました。
150年前から見たら、キリスト教が耶蘇教から日本の社会に受け入れられる宗教になったということは、大きな進展だと思います。信者はあまり増えていないかもしれませんが、もしかしたら、今神様が私たちに求めていらっしゃるのは、ただ“波の勢い”つまり元気なキリスト教的な生き方ではないかと思いました。目で見える結果があってもなくても、絶えず砂浜を乗り越えようとする努力だけが求められているのかもしれません。
韓国、ベトナム、インドなどの様に、大勢の人がキリストを受け入れるような時期がいつか来るでしょう。どうか海の波の勢いのように、私たちの宣教も勢いを失うことなく海が満潮になり、砂浜を覆うことができる様に、祈りながら頑張ってみましょう。