5.宗教に対する考え方(3) 

三番目として感じた宗教についての偏見は、戦争と争いの原因であるということです。現代日本では宗教に対して警戒心が強くなっているような気がします。何故なら時々歴史を見ても現代社会を見ても原因であるように見えることがあるからです。それで宗教にあまり触れないほうが無難だと多くの人は思っているでしょう。果たしてそうでしょうか。確かに宗教が中心になって戦争が起こったような印象があります。しかしよく調べてみますと、その戦争や争い、テロなどの下に隠れている本当の原因は、権力、国粋主義、経済的な理由などにあると思っています。しかしその上に宗教がかぶっているので、宗教のせいにしてしまうのではないでしょうか。
逆に宗教のない世界ではどうでしょうか。例えば二十世紀を振り返ってみますと、一番たくさんの人を殺したり苦しめたりしたのは、共産主義とナチの思想ではないでしょうか。この二つは無神論に基づいていたのです。
又個人のレベルで考えても、宗教を持っている人は間違いを起こしたら、大抵それは自分の信仰に反すると気が付いて、悔い改めようと思うでしょう。しかし何も信じていない人なら自分の罪を隠せばそれでよい、又はだんだん悪をくり返すことによって、その悪を善に変えてしまうのではないでしょうか。善と悪の基準は自分に都合がよいかどうかで決めてしまいます。残念ながら人間は弱いので、信仰があっても無くても悪を行います。しかし個人としても社会としても歴史を見れば戦争、争い、テロなどの原因は宗教ではなく、個人の欲望、利己主義と傲慢な心であるのではないでしょうか。