4.洗礼と試み(2013年4月)

福音書はヨルダン川でイエスがヨハネから洗礼を受けられたことをもって、公生活を開始していらっしゃることを紹介しています。これはもっとも古い伝説から発し、強調されてきた出来事です。

イエスが最後に十字架の上で罪人の為に亡くなられたように、公生活の始まる前に同じように罪人の代表者として洗礼をお受けになったのです。また福音書は、あれのにおけるイエスに対する誘惑も挙げています。場所、悪魔の姿そして三つの誘惑が記録であるか、それとも様式化したものであるかというようなことは、救いのわざの値打ちを変えるものではありません。ただ言えることとして、砂漠はユダヤ人にとって、神との出会いと試練の場所であると考えられていたのです。

イエスは、三つの誘惑を通してご自分の使命の実現の仕方は何であるかをはっきりされました。つまり、人間の救いは物質的な要求を満足させたり、権力の力を借りたり、ビックリさせるような出来事を通して実現するものではなく、ご自分の命を捧げることによって人を救うものでした。このイエスの献身的な姿が、四旬節の初めに朗読されるのは当然なのです。