1.理想、現実、ゆるし

マリオ バラーロ神父
このミニ教理を通して今まで新約聖書の主な人物について、皆さんに‟電報的に”紹介してきましたが、これから片瀬教会の聖書講座に基づいて、いくつかの点について話をしたいと思います。
まず始めに申し上げたいのは、自分たちの生活と聖書の教えのギャップについてのことです。
福音書を読んでみると、イエスが示した生き方と、自分の人生の状態との距離が大きすぎるので、まじめな人であればあるほど、キリスト信者になるのは無責任であるかのように感じると思います。しかしイエスが示した理想的な生き方は、目指すべき目的であって、出発点ではないのです。イエスがおっしゃる通り百パーセントできないにしても、それに向かって歩めばよいのではないかと思います。
もう一つ考えて頂きたいのは、イエスの望む通りにできないからこそ‟罪人”であるということです。イエスが救い主と呼ばれるのは、私たちの罪をすでにゆるしてくださった方だからです。そういうわけで、罪の意識を持つことによって、イエスの有り難さを感じるはずです。
罪の意識を持ちながら生きることは、人生が暗くなるのではなく、謙虚に自分の弱さを認めながら、支えであるイエスがいつもついていて下さると思って、明るく生きていくことができるのです。