19.教会(九)

典礼の改革
信者に直接一番関係がある第二バチカン公会議がもたらした変化について、最後として典礼のことを簡単に説明したいと思います。カトリック教会では、ミサをはじめとして、すべての秘跡と祈りはずっとラテン語でした。昔ヨーロッパ全土ではラテン語を使っていたので当然でしたが、少しずつ各国はラテン語の代わりにそれぞれの国の方言を使うようになったので、ラテン語が通じなくなってしまいました。しかし教会は普遍性を大事にしてラテン語を使い続けたのです。その上ラテン語は使われなくなったので、言葉の意味が変化する危険がなく、信仰を表すために一番安全でした。しかし信者はだんだん教会から離れて、宗教教育を受けなくなったので、祈りは各国の言葉に変化する必要性を強く感じるようになりました。
日本では文語体か口語体かという問題が起こったのですが、できるだけ分かりやすくするために、すべての典礼と祈りが口語体の形で訳されました。
でも一番問題になったのは聖歌でした。ずっと大事にされていたグレゴリアン聖歌はラテン語を基礎にしていたので、突然音楽的にレベルが高いグレゴリアン聖歌が使えなくなってしまったのです。“ポピュラー”な聖歌はありますが、各国それぞれの言葉で、レベルの高い音楽を作るのはこれからの重大な宿題となっています。