2.モーゼ

ユダヤ人の民族のルーツは、アブラハム(BC1900年頃)にありますが、一つのまとまった民として歴史を歩み出したのはモーゼ(BC1300年頃)の時代からと言えるでしょう。
アブラハムの子孫(孫)であったヤコブがエジプトに入ったのはBC1750年頃でした。その時は70人位の大家族だけでしたが、450年の間エジプトにおけるユダヤ人は増えてきて、BC1300年頃モーゼという人物が出てきます。赤ん坊の時、エジプト王ファラオの娘によってナイル川から助けられ、育てられたのです。
大人になってから、モーゼは一人のユダヤ人を助けるために争いになり、エジプト人を殺してしまったのです。死刑になることを恐れて逃亡し、シナイ半島にたどり着いてそこで新たな人生を始めました。結婚をして子供をもうけて羊飼いの仕事に落ち着いたところで、不思議な形で神からエジプトにいるユダヤ人を先祖の土地に取り戻すように命じられたのです。
モーゼはいやいやながら神に従い、エジプトに向かいました。色々な困難を乗り越えてやっと彼らを脱出させ、40年間砂漠において、単なる群衆であったユダヤ人に律法を与え、一つの立派な民にしました。しかしエジプトから逃げた人々の大部分はその間に死んでしまい、モーゼも約束された土地(カナン、現代のイスラエル)に入ることはできませんでした。
出エジプト記という本のなかで、神はモーゼを通して様々な不思議なしるしを示されています。聖書に書いてあるものは何百年も後に書かれたので、録音されたかのようなストーリーではありませんが、あの当時のユダヤ人にとって、神の大きな不思議な助けがあったことを感じ、それが自分たちの支えになった事に違いありません。
旧約聖書の中にモーゼほど偉大な人物はいないと思います。モーゼが初めてユダヤ人に律法を与えたので、後の人が新しい律法を定めても、全部モーゼが定めたかのような感覚で、人々に与えられたのです。